【八重瀬】八重瀬町世名城区で9月22日、豊年祭が開かれた。コロナ禍での中止を挟んで5年ぶりの開催となり、住民らが同公民館前に集まって五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。
夕方から道ジュネーが始まり、長者の大主・外間英行さんを先頭に、自治会、評議員、老人クラブ、棒術保存会のメンバーらが三線や銅鑼(どら)の音色を響かせながら区内を練り歩いた。所々で立ち止まり、棒術や踊りで住民らを楽しませた。子どもたちが2人1組となって棒術の技を披露すると、沿道の見物客たちから拍手と歓声が沸き起こった。
公民館に設置した舞台の前では、町の無形文化財に指定されている「ウスデーク」が披露された。女性だけが踊り太鼓をたたく伝統的な神事は、1800年代から同地区で継承されている。約40人の女性たちが列を作り、一糸乱れぬ動きで観客を魅了した。
野原光男自治会長は「1カ月以上前から練習してきた。40人が集まるのは大変だったが、特訓のかいあって完成度を高めることができた」と語った。
舞台では獅子舞やフラダンス、民謡などの余興が披露され、最後はカチャーシーで区民が心を一つにした。
(普天間伊織)