【宮古島】NPO法人メッシュ・サポートの塚本裕樹理事長は7月29日、宮古島市の琉球新報社宮古支局を訪れ、メッシュが運用する医療用小型飛行機について「治療しながらの移動が必要な方は、移動の選択肢としてメッシュの活用を検討してほしい」と呼びかけた。同19日に沖縄本島で治療を受けていた男性を宮古島市内の病院に搬送したことを紹介した。
メッシュが所有する飛行機は、島外で入院する患者を治療しながら住所のある離島に帰す「帰島搬送」や、緊急性はないが一般の民間機で移動が難しい患者を搬送する「準救急搬送」、医師派遣なども担っている。
2015年度から24年7月25日までに、離島搬送を63回実施し、うち宮古島市への搬送は19回。準救急搬送は46回で、うち市からは2回あった。
7月19日には、沖縄本島に入院していた宮古島市在住の60代男性をメッシュの飛行機で下地島空港へと搬送し、男性はそこから救急車で市内の病院まで搬送された。男性は治療中で民間機での移動が難しかったが、手術などの緊急性がなかったためドクターヘリの対象にならかった。「宮古島で治療を続けたい」という男性の意向から、メッシュによる搬送が行われた。
男性の長女(41)は「父親が宮古島に戻ってきたことで家族の時間をつくることができた。メッシュには今後もこのような活動を続けてほしい」と話した。
塚本理事長は「離島の方が沖縄本島で治療を続けるには、家族のお見舞いに伴う移動費や宿泊費など、負担があまりに大きい。本人の意思に添えるような活動していきたい」と利用を呼び掛けた。
(友寄開)