有料

仲里「好機逃さずKO」狙う ボクシング 24日に日本王座戦 沖縄開催、初防衛へ意気込み


仲里「好機逃さずKO」狙う ボクシング 24日に日本王座戦 沖縄開催、初防衛へ意気込み 仲里繁会長(右)とのミット打ちで強烈な左ボディーを打ち込む仲里周磨(左)=1日、宜野湾市大山のボクシングクラブオキナワ(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 プロボクシングの日本ライト級王者の仲里周磨(27)(オキナワ、中部商高出)は24日のクリスマスイブ、豊見城市の沖縄空手会館で初の防衛戦に臨む。同級3位の村上雄大(角海老宝石)と対戦する。オーソドックスで173センチの仲里に対し、サウスポーで180センチの村上はリーチを生かした戦い方に定評がある。仲里は「やはりKOは狙うが、相手は高身長でテクニックもある。倒そうと言うよりは、おのずと出てくるはずのチャンスを逃さないようにしたい」と意気込んでいる。

 仲里のプロ戦績は18戦13勝(8KO)2敗3分け。挑戦者の村上は同級3位で5戦4勝(KOなし)1敗。

 仲里は4月、無敗のライト級王者・宇津木秀(ワタナベ)にKOで初の黒星をつけ、悲願の同級王座に輝いた。県内ジム所属選手のタイトル獲得は、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の父・繁会長以来21年ぶりの快挙だった。

 12月1日夕方、宜野湾市大山のボクシングクラブオキナワでスパーリングやミット打ちなどの練習を公開した。父・繁会長は「相手は右リード、打ち下ろしの左ストレートなど、サウスポー特有のやりづらさがある。急がずに、どんな対応もできるボクシングをさせたい」と冷静に分析する。「県内で防衛戦を開催できて良かった。けがもなく順調だ。チャンスがあれば1回からKO、後はその日のコンディションと試合の流れで作戦を立てる」と語った。初の防衛戦に向け、父子鷹は爪を研ぎ続ける。

 当日のチケットはボクシングクラブオキナワ、電話098(890)2785(月~土、午後5時から9時)で購入できる。

 (名波一樹)


仲里 一問一答 パンチに頼りすぎず冷静に

―現在の調子は。

仲里周磨
仲里周磨

 「少しずつ上がってきている。キレも出てきた」

―県内での防衛戦について。

 「日本タイトル戦は沖縄で(行う機会は)はなかなかない。あまり気負いすぎず、良いところを見せて地元のみんなを喜ばせたい」

―相手の村上雄大選手について。

 「アマチュア経験があって、勢いがある。長いラウンドでプロらしい戦いを見せたい。相手はどちらかといえばアウトボクサーで、リーチ的には自分の方が不利。自分が出ていくことになると想定している」

―タイトル戦を振り返って。

 「前は接近戦で、その時は(相手が)打ち合ってくれた。今回の相手は打ち合ってくれるかは微妙だ。やりながら(距離感を考える)」

―自身の持ち味は。

 「理想としているのは、打って(相手の攻撃を)もらわないボクシング。相手の方がリーチもあるので、そうはいかないかもしれない。パンチ力に頼りすぎず冷静に戦う」

―追われる立場になって心境の変化は。

 「最初はモチベーションがいまいち上がらない時期もあったが、(王座を)守るというよりは東洋、アジアへと挑戦する気持ちだ」