バスケットボールの第17回工業系高校九州大会が3~5日、熊本県の玉名市総合体育館などで行われ、決勝は美来工科が福岡第一に72―69で競り勝ち、3連覇を果たした。
劇的な逆転勝利 宇地原監督「すごい試合」
美来工科が昨年12月に全国高校選手権で優勝した福岡第一に劇的な逆転勝利を収めた。前半終了時点で10点以上あった点差を、第4クオーター(Q)残り約5分でひっくり返して逃げきった。同校を何度も全国に導いてきた宇地原尚彦監督も「すごい試合だった」と興奮した様子だった。
第1Qから流れは福岡第一ペース。惜しいシュートが多く、波に乗りきれなかった。それでも玉城宏逢主将は「1対1で負けていなかった。自分たちの時間が必ず来る」と我慢した。
転機はハーフタイムだ。「守備とリバウンドからリズムを作ろう」とチームで確認し、全員でルーズボールや守備リバウンドを奪取し、反転速攻につなげた。オールラウンダーの田仲康誠が「ミスしてもいいからとにかく攻める」と切り込んで得点を量産。平均身長が高いチームではないが、後半は持ち前の機動力で相手を手玉に取った。
オールコートのマンツーマン守備が効き、宇地原監督は「粘り強く守って相手が根負けしていた」と語る。玉城主将は「自分たちのバスケをやり続ければ全国でも通用する」と自信を得た様子。目標の全国総体ベスト8へ、順調に力を付けている。
(古川峻)
▽組み合わせ決定戦
美来工科 91―51 大村工(長崎)
▽予選リーグ・ア
美来工科 102―56 玉名工(熊本)
美来工科 121―38 加治木工(鹿児島)
▽同順位 (1)美来工科2勝
▽準決勝
美来工科 99―63 鹿児島工
▽決勝
美来工科 72―69 福岡第一