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チーム最年少16歳 比嘉、憧れの舞台で堂々演技「歓声すごかった」 パリ五輪アーティスティックスイミング


チーム最年少16歳 比嘉、憧れの舞台で堂々演技「歓声すごかった」 パリ五輪アーティスティックスイミング チームTR 演技を終え手を振る日本=パリ郊外
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 AS本番前の舞台裏。チーム8人で手をつないで深呼吸し、吉田萌主将が声掛けする。「今日はみんなを信じていこう」。最年少の比嘉もえ(井村ク)はその言葉を受け止めた。プールへの扉が開き、憧れの舞台へ。16歳、初の五輪が始まった。

 「緊張もするけど、オリンピックだからというのは考えず、いつも通り行こうとチームで話していた」。初の五輪も水の中ではいつものプールと変わりなかった。ただ「終わった後の歓声はすごいと感じた」。多くの日本の国旗がはためていた。

 だが会場にいる家族を見る余裕はなく、採点に気を取られていた。「個々の隊形移動、パターンチェンジのところが練習でもうまくいってなかった」。後の抗議で取り消されたが、大きな減点があり、当初は6位に沈んだ。

 取材時は6位だったため「悔しさでいっぱい」と硬い表情で声を落とした。だが初の五輪も「いつもの緊張感」と物おじしない度胸も感じさせた。「明日はどうするかの攻略も頭に入れながら、今日のことは忘れてチームフリーに全集中したい」と切り替えた。