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「違法な仮置き着手」指摘 辺野古工事で本部町島ぐるみ会議 玉城デニー知事宛てに質問と要請書


「違法な仮置き着手」指摘 辺野古工事で本部町島ぐるみ会議 玉城デニー知事宛てに質問と要請書 沖縄県名護市辺野古沿岸部。手前は大浦湾
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 本部町島ぐるみ会議は17日、名護市辺野古の新基地建設に関して、辺野古側の埋め立て工事について「既に辺野古側の埋め立ては完了し、大浦湾側の埋め立て用土砂の仮置き作業に入っていることは明らかだ」と指摘する質問と要請書を玉城デニー知事宛てに提出した。

 設計変更申請が承認されていない現状では、大浦湾側の埋め立て用土砂を仮置きすることは公有水面埋立法に違反しているとして、県の対応についての説明や、土砂を搬出している本部港塩川地区のベルトコンベヤー設置許可を直ちに取り消すことなどを求めた。

 沖縄防衛局は辺野古側の進捗についての県の照会に、10月末時点で必要土量の99・5%に当たる約318万立方メートルと回答している。9月末も同じ数字だったが、本部町島ぐるみ会議は10月の1カ月間に合計2万532台のダンプ車が土砂を搬送しているのを塩川地区と名護市の安和桟橋で確認しているという。

 沖縄防衛局は取材に対し「赤土流出防止対策のための土砂の搬入を行っており、大浦湾側の埋め立てに使用する土砂の仮置きは実施していない」と説明していた。

 本部町島ぐるみ会議の北上田毅氏は「赤土対策で土砂を入れるわけがない。県は防衛局に質問を投げ掛けるだけで黙認してしまっている。毅然(きぜん)とした措置を求めたい」と話した。 (沖田有吾)