本部町島ぐるみ会議は18日、嘉手納町の沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、名護市辺野古で進められている新基地建設について、辺野古側の埋め立て工事が9月末以降進んでいないにもかかわらず大量の土砂が運び入れられているとして「大浦湾側の埋め立てのための土砂を仮置きしている」と指摘。土砂の搬送中止と既に運び入れた土砂の撤去を求めた。
防衛局側は「大浦湾側の埋め立て用土砂の仮置きはしていない。赤土対策用の土砂を運び入れている」と答えた。
辺野古側の埋め立て工事は、9月末時点で埋め立てに必要な土砂量約319万立方メートルの99・5%に当たる約318万立方メートルが投入された。だが、その後も工事は完了していない。防衛局は11月に工期を11月末から2024年2月末まで延長した。
18日の要請で、防衛局側は、赤土対策のために造られていた調整池を集約し、護岸に沿った形で新たに造っていると説明。これまでに赤土対策として運び込まれた土の量は把握していないとして「最終的に対策が完了した時点で精算する」と答えた。
本部町島ぐるみ会議の北上田毅氏は「公共工事で土砂がどれだけ運び込まれているか、発注者が把握していないことはあり得ない」と指摘した。 (沖田有吾)