新基地「反対」半数超え 代執行への県対応、多数が評価せず 沖縄県議選予定者へ政策アンケート


新基地「反対」半数超え 代執行への県対応、多数が評価せず 沖縄県議選予定者へ政策アンケート
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 6月16日投開票の県議選に向けて琉球新報は立候補予定者72人に政策アンケートを実施した。16日までに回答があった69人のうち、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題について、県政与党系と中立の公明や無所属の38人(55.1%)が移設に反対し、半数を超えた。野党の自民や中立の維新、無所属の30人(43.4%)が推進、容認する考えを示した。無回答1人(1.4%)だった。 


 辺野古の軟弱地盤改良に伴う代執行訴訟で県の敗訴が確定した。設計変更を承認しなかった県政の一連の対応について野党・中立系35人が「支持しない」(50.7%)とし、与党系の「支持する」32人(46.4%)を上回った。「どちらでもない」と無回答はそれぞれ1人。

 辺野古移設に反対した38人のうち、26人が普天間飛行場について「即時無条件で閉鎖・撤去すべき」と回答し「県外か国外移設」とした12人の2倍超だった。無条件での閉鎖・撤去とした与党系立候補予定者の1人は辺野古新基地の完成まで「12年」と試算しながら普天間の返還時期を明示しない政府の姿勢を問題視した。

 自民党公認の立候補予定者19人が辺野古への移設を「早く進めるべきだ」と回答した。理由として「普天間飛行場の危険性除去は最優先課題であり、最も早い現実的な解決策として容認する」などと回答した。

 自民は2020年の前回選挙時のアンケートで同様の設問に「やむを得ない」としていたが、代執行訴訟での県敗訴、それを受けて工事が進んでいることなどから移設に前向きな姿勢を示した。

 中立の公明の立候補予定者4人は「県外・国外への移設」を選択。辺野古代執行訴訟を巡る玉城県政への評価では県敗訴が確定したことを挙げ「(知事が)不当判決と主張するのはいいが、今後の展望は全く見えない」として「評価しない」と回答した。

(’24県議選取材班)