【動画】ただ今、砂浜工事中〜ミナミスナガニ〜<沖縄・海の生き物たちVol.31>

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カニの巣穴は深くてひんやり


砂浜で、とても足の速いカニを見たことがありますか?沖縄の白い砂とそっくりな色をして、動かなければどこにいるか分からない。でも近づくと、すごい速さで逃げていく。スナガニの仲間です。スナガニというのは本土にいる種類で、沖縄でよく見るのは、体全体が白っぽいミナミスナガニ。ハサミ足の上の方が黄色っぽければ、ナンヨウスナガニ。そして体の内側に紫色が入り、成長するにつれて目の上にツノが伸びてくるのがツノメガニです。

住みかはもちろん、砂の中。穴を掘って暮らしています。でも、砂浜というのは、毎日2回の潮の満ち引きがあります。そして強い風が吹けば、砂はどんどん移動して、積もったり削られたりします。だからスナガニたちは、毎日巣穴の手入れが欠かせません。

大きめのカニ穴を、試しに手で掘ってみたことがあります。表面の砂は、太陽の熱で乾いてとても熱いのに、その下は湿った砂がひんやり。まるで天然のエアコンが効いているみたい。そして、斜めに掘られた穴がどこまで深いのか手を入れてみましたが、肘まで入れてもまだ先があって、穴の底には届きません。スナガニたちの巣穴は結構深く、時には枝分かれして、隠れ部屋を作っていたりもするそうです。

スナガニの仲間は細かい砂が好きですが、どんなに細かくきれいな砂でも、人工ビーチには住めません。なぜなら、埋立地に作られた人工ビーチは、砂の下にすぐコンクリートの基盤があるから。深く巣穴を掘ることができないんです。人の目はだませても、カニには本物の自然かどうかがちゃんと分かってしまう、ってことですね。



Vol. 31 ミナミスナガニ

Ocypode cordimanus



● 目:十脚目 Decapoda

● 科:スナガニ科 Ocipodidae

● 属:スナガニ属 Ocypode

 



動画撮影:
ミナミスナガニ 2019年9月2日(南城市 玉城海岸)

動画撮影・編集&執筆

鹿谷法一(しかたに・のりかず しかたに自然案内)

琉球大卒、東大大学院修了、博士(農学)。広島に生まれ、海に憧れて1981年に沖縄へ。専門はカニなどの甲殻類。生き物の形とはたらきの関係に興味がある。最近は、沖縄の貝殻を削って磨くシェルクラフトを行っている。

鹿谷麻夕(しかたに・まゆ しかたに自然案内)

東洋大、琉球大卒。東大大学院中退。東京に生まれ、20代半ばでサンゴ礁に興味を持ち、1993年に沖縄へ。2003年より、しかたに自然案内として県内で海の環境教育を始める。しかたに自然案内代表。手作りぬいぐるみで海を伝える、あーまんシアターも主宰。

 

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