「論考・2024」の記事一覧
慰霊の日 痛みを重ね合わせる ひとりひとりの名前に 上間陽子<論考2024>
大きなやけどをしたことがある。鉄瓶でお湯を沸かそうとして、空だきした時のことだ。もう一度沸かそうと左手で取っ手を持ち、熱されて真っ赤になった鉄瓶に水を入れると ...
食べることと生きること 好きな物並ぶ食卓で 孤独でないと感じる場を 上間陽子<論考・2024>
今から10年以上前、私は沖縄の風俗業界で働く女性の調査をしていた。夏の夜の街でのインタビューが多かったはずなのに、記憶の中のその場所はしんと静かで肌寒い。 ...
爆音と灰色の飛行機 相次ぐ事故もうやむやに 娘と自宅上空見上げ 上間陽子<論考・2024>
沖縄の普天間基地近くの私の家の上空は、アメリカ軍の戦闘機が昼夜を問わずに飛んでいる。古くなったヘリコプターが飛ぶときには、ドドドッという音にキュルキュルキュル ...
生理用品から考える 好きな物を自分で選ぶ尊厳 「安い」を配る善意の雑さ、茜染めの色鮮やかな布ナプキン 上間陽子<論考・2024>
季節が変わる頃、社会調査で出会った若い女性の家に掃除に行く。 彼女は小さな頃に性虐待を受けていて、掃除をするのが少し苦手だ。でも何がどこにあるのか覚えるのが ...
ガザの子は何を願うか 教師目指す学生と考える 沖縄で言葉をつなぐこと 上間陽子<論考2024>
私はふだん大学で、これから教師になろうとしている学生や、すでに教師となった大学院生に向けて授業をしている。そこでは子どもについて話をする。子どもは言葉を発して ...
「選べる」は「つながる」 願いが実現できる社会を 若い母たちを振り袖姿に 上間陽子<論考・2024>
はたちになる年、私は振り袖を着なかった。母は用意すると言ってくれたけれど、みんなと同じことなんかしたくない、旅行に行くと言うとお金をくれた。だから私はリュック ...
いま注目のニュース
一覧へ