慢性的に不足するバス乗務員の掘り起こしにつなげようと、県内各社が説明会の開催など取り組みを進めている。ハンドルを握る機会を設けて、魅力を知ってもらおうと、沖縄バス(那覇市、新川幹雄社長)は運転体験セミナーを開催した。乗務未経験者ら25人が参加し、関心の高さをうかがわせた。
沖縄バスのセミナーは22日に豊見城市の壺川自動車学校で開催された。ベテラン乗務員から説明を受けながら実際の車両を使って運転を体験した。
沖縄バスは人手不足から琉球バスと共同運行する路線で減便した。一方で求人活動に力を入れており、9月までに約40人を採用した。体験セミナーもバス業界への関心を高めてもらうことが狙い。各種取り組みで就職に関する問い合わせが増えているという。
参加した読谷村の竹熊翼さん(21)は以前から興味があり「どのような仕事か知りたくて来た」という。
自動車学校のコースで初めてバスを運転し「公道を走るのは怖さがある。責任のある仕事だ。だからこそ憧れもある。体験できて良かった」と話した。
沖縄バスの担当者は「減便は本意ではない。路線を保てるよう今後も取り組みを進めていきたい」と話した。
(謝花史哲)