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沖縄の「業務上疾病」4.4倍 過去最多 22年 コロナ休業93%


沖縄の「業務上疾病」4.4倍 過去最多 22年 コロナ休業93%
この記事を書いた人 Avatar photo 謝花 史哲

 2022年に発生した県内の業務上疾病者数は2092人で、前年の473人から約4・4倍となり、過去最多となった。沖縄労働局が10月31日に発表した。腰痛や熱中症、脳血管疾患など病気で4日以上休業した労働者が対象。大幅増加の要因は「新型コロナウイルス感染症」で、前年比1616人増の1945人と約93%を占めた。22年は1日の感染者が1千人を超えるなど感染が爆発したことが背景にある。全国も同様に増加した。

 県内では感染力が強いオミクロン株が21年末から徐々に増え、22年に入り第6波が始まった。3月末ごろ発生した第7波は9月まで収まらず、8月には1日に6千人以上が感染し、過去最大の波となった。

 コロナによる発生状況は業種別で「保健衛生業」が全体の9割を占める1757人で最多。感染が広がりやすい事業場での業務中に感染する労働者が多かったとみられる。次いで「商業・金融・広告業」の52人だった。

 コロナを除いては前年比3人増の147人で増加傾向にある。重い物を持ち上げるなど動作の反動などで発生する「災害性腰痛」が前年と同数の94人で最も多かった。

 沖縄労働局は災害性腰痛の発生が依然として高い傾向にあることから「改善が必要だ。予防を図る対策や事業活用の周知を図っていきたい」とした。

 (謝花史哲)