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娘たちのこと 小島博子(EGLOKINAWA代表取締役社長)<仕事の余白>


娘たちのこと 小島博子(EGLOKINAWA代表取締役社長)<仕事の余白> 小島博子
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 娘が二人いる。仕事を再開した時は6歳と3歳だった。娘たちから見て、母の働く姿はどう映っていたのか? 改めて、聞いてみたことはなかったが、進路に旅行会社という選択肢がなかったということは、楽しげに働く後ろ姿は見せられていなかったのだと思う。

 長女だったか次女だったか記憶が曖昧だが、結婚した娘から披露宴で「今も現役で仕事をしている母を誇りに思う」という言葉を贈られた。

 夫は出張で家を空けることが多く、子育てはほとんど姑(しゅうとめ)と両親に任せていた私は、娘たちに何となく後ろめたい気持ちがあったのだが、仕事を続けていて良かったと思えた瞬間だった。次女は、結婚して子どもを産んでから公務員資格を取り、図書館司書として高校の図書室で働いている。

 会社を立ち上げた時、営業担当スタッフはいるが、経理をどうするか迷っていると、長女が自分の夫を推薦してくれた。コロナ禍でスタッフが離れ、旅行業の立て直しをどうするか悩んでいると、過去には一度も旅行業に興味を示さなかった娘が、恐らく、母と夫の窮状を見かねてだとは思うが、現在旅行業を手伝ってくれている。

 10歳、7歳、4歳の3人の子育て中である。また、縁あって娘と一緒に仕事をしてくれているスタッフは、8歳の子どもの子育て中である。子育て中の主婦でも働き方次第では十分旅行業の戦力になる。かつての自分を思い出しながら、彼女たちの今後を楽しみに見守る今日この頃である。