りゅうぎん総合研究所は29日に発表した10月の県内景気動向で、前月に上方修正した「景気は緩やかに拡大している」との景気判断を維持した。消費、建設、観光の各項目で緩やかな拡大や回復の動きが続いていることを踏まえた。
【消費】百貨店とスーパーの売上高は、イベントの集客効果や免税売り上げ増加、人流回復による消費マインドの高まりなどを受けて前年を上回った。先行きも高い消費マインドによる底堅い推移が見込まれ、緩やかに拡大するとみられる。
【建設】主要建設会社の受注額は前年を下回ったが、建設業関連の見通しDIは、投資需要や大型案件の動きを受け3カ月の移動平均値が19年4月以来54カ月ぶりにプラスに転じた。資材価格の高止まりはあるが、民間の活発化などから回復の動きが強まるとみられる。
【観光】ゴルフ場入場者数を除く全項目が前年比プラスだった。主要ホテルの稼働率、売上高、宿泊収入はいずれも23カ月連続で前年を上回った。外国客の増加など引き続き高い旅行需要が見込まれ、緩やかに拡大するとみられる。
(當山幸都)