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おんなの駅「なかゆくい市場」 「村民会社」としての心意気<けいざい風水>


おんなの駅「なかゆくい市場」 「村民会社」としての心意気<けいざい風水>
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 恩納村は、風光明媚(ふうこうめいび)な自然環境に恵まれ、沖縄を代表する観光リゾート地として発展を遂げています。また、熱帯果実(マンゴー・パッションフルーツ)や水産物(モズク・海ぶどう)の生産でも知られ、農水産業の盛んな地域でもあります。

 おんなの駅「なかゆくい市場」は、2004年8月、地元の農水産業の活性化を図るため、「恩納村農水産物販売センター」という名称で、農水産物の直売所としてオープンしました。

 開業当初、地元への直売所としてスタートしましたが、県内外・海外より来場客が年々増加し、2019年の来場客数は130万人を超える盛況ぶりでした。

 しかし、コロナ禍の影響により来場客は激減し、直近の約3年間は苦しい運営状況を強いられました。コロナ期間中は「職員・村民の知恵」を結集し、村内の農水産物を原材料とした加工品を生み出すなど、企画・商品開発に力を入れ、現在では活況を取り戻しつつあります。

 具体的な取り組みとして、近隣ホテルとの共同企画(メニュー等)、地元企業(商工会、漁業組合、酒造所等)・生産者との商品企画・開発、観光連携型農業(イチゴ収穫体験等)の実施などさまざまなアイデアを生かしたビジネスモデルを構築しています。

 「なかゆくい市場」への村民の想いは強く、他を凌(しの)ぐものだと感じます。地元生産者へ貢献したいとの思いも強く、地域一体の産業・雇用が創出されています。今後も「村民会社」としてのさまざまな取り組みが地域経済をさらに活性化させることを期待します。

(沖縄銀行恩納支店長 川平朝之)