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沖縄セルラー広告 全広連プリント部門賞 地元2紙に掲載、生物多様性訴え


沖縄セルラー広告 全広連プリント部門賞 地元2紙に掲載、生物多様性訴え 鈴木三郎助賞の表彰状を手にする沖縄セルラー電話の菅隆志社長(右)と全日本広告連盟の大平明理事長=15日、東京都千代田区の帝国ホテル
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 潤

 【東京】全日本広告連盟(全広連、大平明理事長)は15日、東京都内で開かれた全広連大会で、優れた広告コミュニケーション活動を顕彰する第3回鈴木三郎助全広連地域広告大賞の受賞作を発表した。沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)が琉球新報、沖縄タイムスと合同で企画した「生物多様性沖縄2紙マルチ新聞広告『わたしたちが、絶滅危惧種になる前に。』」がプリント部門賞を獲得した。

 受賞作は沖縄の生物多様性を守り続けることを県民に訴える目的で、2023年9月24日付の県内2紙にそれぞれ11面掲載した。琉球新報は「陸」、沖縄タイムスは「海」をテーマに、実物大のヤンバルクイナなどのイラストにメッセージを添えた。電通沖縄が制作した。

 菅社長は「豊かな自然を再認識してほしいというメッセージが、広告のパワーで県民に届いたと思う」と受賞を喜んだ。  沖縄セルラー電話の作品は、講評で「新聞の強みである『物理的な紙面の大きさ』を最大限に生かした構成を企画し、高いクラフト力で表現した」点が評価された。交流サイト(SNS)で話題になったほか、学校教材に活用したいという声が同社に寄せられるなど、新聞に触れる機会が少ない若年層にも浸透した。

 広告は実物大ヤンバルクイナを1ページ全面、ダイトウオオコモリは2ページにまたがるイラストを掲載。色使いなどでリアルさを追求した。
鈴木三郎助賞には今回119作品の応募があり、最優秀賞には海の中道海洋生態科学館(福岡市)が海洋生物の姿をCMにしたシリーズ3作品が選ばれた。その他の受賞作は次の通り。

 ▽プリント部門賞 日本たばこ産業「裏技で読もう!表裏一体富士山世界文化遺産登録10周年企画」▽フィルム・オーディオ部門賞 大口酒造(鹿児島)「黒伊佐錦の詩『映画館と温泉』篇」ほか▽チャレンジ部門賞 アクリルアニマルプロジェクト実行委員会(福岡・九州産業大)「アクリルアニマルプロジェクト」、みんなの冷蔵庫実行委員会(福岡県太宰府市)「みんなの冷蔵庫in太宰府」▽キャンペーン部門賞 岩手日報社「育てよう災害救助犬プロジェクト『いわてワンプロ』」、サントリー・神戸新聞社ほか「寄り道しよう。to the BAR in KOBE 2023」

鈴木三郎助全広連地域広告大賞のプリント部門賞を受賞した「生物多様性新聞2紙マルチ広告『わたしたちが、絶滅危惧種になるまえに。』」

(金城潤)