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沖縄セルラー、CO2排出ゼロに カーボンニュートラル宣言 県内上場で初 6年前倒しで目標達成


沖縄セルラー、CO2排出ゼロに カーボンニュートラル宣言 県内上場で初 6年前倒しで目標達成 年度内の温室効果ガス排出量実質ゼロへ、カーボンニュートラル宣言を発表した、沖縄セルラー電話の菅隆志社長(中央)ら=4日、那覇市松山の同社
この記事を書いた人 アバター画像 当間 詩朗

 沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)は4日、2024年度中にグループ全体の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする見通しが立ったとして、カーボンニュートラル(CN)宣言を発表した。30年度にCO2排出量実質ゼロを目指すロードマップを策定していたが、沖縄電力の再生可能エネルギー電力メニューの適用や「非化石証書」購入などを実施し、6年前倒しでの目標達成となる。同社によると、県内上場企業でのCN達成は初めて。

 グループ全体で二酸化炭素(CO2)排出量は、目標を定めた21年度で約2万5千トンだった。再生エネルギー電源由来と位置づけられる沖電の「うちな~CO2フリーメニュー」を那覇市の本社ビルや南城市、豊見城市のネットワークセンターなど高圧6施設で導入し、22年度で実質45%減の1万3763トンまで減少させた。

 23年度は太陽光発電を活用したサステナブル基地5局の運用を開始。「うちな~CO2フリーメニュー」の適用外となる離島では、CO2排出量をゼロとみなすことができる「非化石証書」を購入して基準を満たすなどし、CNを達成する見通しとなった。

 沖縄セルラーによると、これまでに削減したCO2は約284万本の杉の木が1年間に吸収する量と同等という。

 「非化石証書」で実質CO2排出量ゼロとしている全体の約2割の電力使用量についても、35年度を目標に、太陽光や風力発電による再エネ電力に置き換えていく方針を示した。菅社長は「一企業の取り組みに終わることなく、県民一体となって波及することに期待したい」と述べた。

 (当間詩朗)