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【沖縄コンビニ競争激化 社長に聞く】二つの強みで攻勢 セブンイレブン・沖縄 久鍋氏 


【沖縄コンビニ競争激化 社長に聞く】二つの強みで攻勢 セブンイレブン・沖縄 久鍋氏  インタビューに答えるセブン―イレブン・沖縄の久鍋研二社長=12日、那覇市松山(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 県内のコンビニ出店が加速し、市場が拡大すると同時に競争が激化している。県内シェア1位のファミリーマートを運営する沖縄ファミリーマートの糸数剛一社長と、全国シェアトップで5年前に沖縄に進出したセブン―イレブンの沖縄エリアを管轄するセブン―イレブン・沖縄の久鍋研二社長が、20日までにそれぞれ琉球新報のインタビューに応じ、今後の展望を語った。(聞き手・島袋良太)

 ―7月で沖縄進出5年となる。振り返って。
 「沖縄への出店で全47都道府県に出店を果たし、無事5周年を迎える。店舗数は現在173店。協力いただいた全ての関係者に感謝だ。途中でコロナがあったにも関わらず、県内の多くのエリアで出店できた」

 ―当初目標は5年で250店だった。既に競争環境も激化している。
 「数字が先に出てしまったが、売り上げの指標も取らないといけない。沖縄の市場はまだ伸びがあるのは事実だ。一方、沖縄もこの数年で大きく変わった。例えばコンビニが強かった中食、弁当やおにぎりなど、持ち帰って食べるニーズはいろいろな業種・業態に広がっている。ただこの面は私たちが圧倒的な品質を持っている。市場が広がれば私たちにチャンスがある。そのニーズにどう対応できるかだ」

 「われわれは『何市のどのエリア』まで分析する。そこに合わせて商品構成や並べ方のボリュームも変わる。那覇の中心部や北谷町でも違う。そこにきめ細やかに対応すれば、私たちは市場で勝っていける」

 ―ローカライズという戦略もあるが、セブンは地元色を強調していないようにも見える。
 「セブンも沖縄ではポーク卵おむすびやソーメンちゃんぷるー、沖縄そばも置いている。ただローカル系の構成比率を何%にしないといけないというのはない。最後に求められるのはやはり味や安心。評価は沖縄の味かどうかだけではない。おいしければ続き、おいしくなければ続かない」

 「もう一つのキーワードは健康関連だ。例えば『1日に必要な野菜の1/2が摂れる』シリーズなどの商品が多い。販売するスムージーは、カップにもカロリーや糖質を表示している。自社工場が強みで、着色料など使わずおいしい商品を作っていく。最後に選ばれる商品や店作りが6年目からより重要になる」

 ―全国ではシェア1位だが、沖縄では現状ファミマが首位だ。
 「シェアにこだわりはないが、次は200店、その次は250店、その先は300店と計画している。店だけ作るのは簡単だが、きちんと仮説や検証をしていくのが重要だ。使うロケーションが増えるほどお客さんから見たイメージは良くなるのも確かで、そこは上げていく。ただ、利用頻度を上げていくには接客やサービスのレベルを上げることも必要だ」