南西地域産業活性化センター(NIAC、大嶺満会長)は19日、沖縄のリゾートウェディングに関する研究リポートを公表した。2023年の沖縄のリゾートウェディング実施件数はコロナ前を上回る2万2095組で、初めて2万組を突破し、過去最多となった。「チャペルウェディング」が1万648組でコロナ前の19年(1万895組)とほぼ同水準だったのに対し、「フォトウェディング」が19年(5744組)の倍増となる1万1447組に達した。初めてチャペルウェディングの数を上回った。
沖縄リゾートウェディングの経済波及効果は、直接効果を示す「需要想定」が89億7400万円。原材料調達などの1次波及効果と、雇用者所得の発生に基づく消費などの2次波及効果を合わせた生産波及効果は54億6100万円で、直接と生産波及を合わせた「総合効果」は144億3600万円と算出した。
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19年の水準を「1・0」とした場合、23年の直接効果は1・7、生産波及効果は1・5だった。生産波及効果が直接効果の伸びを下回る背景についてNIACは、参加人数が多く波及効果が高いチャペルウェディングがフォトウェディングに比べ伸び悩んでいることや、コロナ以降に県内の消費性向が落ち込んでいることを挙げた。
その上で「アフターウェディング(観光)を考慮すれば、参列者が多く来県するチャペルウェディングの経済効果は大きい。さらなる発展・拡大に向けた取り組みを進める必要がある」と指摘した。またフォトウェディングについても、特徴のあるサービスなどで付加価値を上げる取り組みが必要だとした。
調査は県観光振興課などの統計を基に19~23年の状況を分析した。
(島袋良太)