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沖縄ツーリスト、46年ぶり制服一新 ジェンダーレス、SDGsに対応も 刷新のきっかけは?


沖縄ツーリスト、46年ぶり制服一新 ジェンダーレス、SDGsに対応も 刷新のきっかけは? 46年ぶりに刷新された沖縄ツーリストの制服=29日、那覇市泉崎の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 当間 詩朗

 沖縄ツーリスト(OTS、那覇市、東良和会長)は29日、県内学生を対象にデザインを公募していた新制服をお披露目した。創立20年の1978年、かりゆしウエアの先駆けとなる形で導入したアロハシャツスタイルを46年ぶりに一新させた。ジェンダーレス化に向け、男女のデザインも統一。素材にペットボトル100%再生生地を使用するなど、SDGsの理念も盛り込んでいる。

 刷新のきっかけは、女性用が綿100%でアイロンがけが必須だったこと。男性用は化繊でノーアイロン着用が可能だった。性別にとらわれず、アイロンがけの時間を自分や家族のために充てられないかと女性社員から声が上がった。学生からデザインを公募し、436点の中から一般投票と社内投票で伊佐のりかさんのデザイン原画に決めた。監修は現代アーティストの照屋勇賢氏が務めた。

 新制服は襟と袖が紺色のボタンダウン。身ごろ部分は男性用で親しまれてきた青と白のグラデーションをあしらった。紅型の手法を取り入れ、沖縄を連想するジンベエザメやハブなど多彩な柄を配置。「風船の飛ぶ平和な世界」を表現してデザインに盛り込んだ。

 8月1日の観光月間スタートに合わせて、県内の全社員が着用を開始する。デザインを監修した照屋氏は「会社の制服をデザイン監修するのは初めてだったが、沖縄の風土や動物、文化などをデザインに昇華できた」と語った。 

(当間詩朗)