京阪電鉄不動産(大阪府)を中心に、建設設計事務所のコイケデザインワークス(東京都)、不動産活用のZEKKEI(那覇市)など複数社が、本部町の水納島全域で富裕層向けのホテルリゾート開発の計画を進めていることが28日、分かった。全開発には600億円程度を見込み、先行して建設を進めるホテルは2028年度の開業を目指す。
既に住民など全地権者から計約13万2千平方メートルの土地取得を済ませ、農業振興地域内の農地を宅地などに転用する手続きも終えたという。
「沖縄一の高級リゾート」をテーマに、島全体をリゾート地としてブランディングし、150室規模のホテル、ホテルコンドミニアム、商業施設、住宅エリアの建設を予定する。工程を第1~4期に分け、第1期のホテル建設などには290億円を投じる。工事の開始時期は未定。費用の一部はクラウドファンディングの活用や投資家からの投資も募る。
交通に関しては、既存の高速専用船「水納島フェリー」のほか、島内にヘリポートを完備し、那覇空港から専用ヘリコプター便を就航する。診療所の開設やドクターヘリの導入も検討している。
本部町の平良武康町長は「島の定住・移住にもつながる原動力として期待している。町としてできるところはバックアップしていきたい」と述べた。
(新垣若菜、金城大樹)