電気工事業のきゃん電研(那覇市、喜屋武尚社長)は管工事の新興設備(うるま市、上江洲啓子社長)に対し企業買収(M&A)による事業承継を実施した。12日、仲介した琉球銀行の本店で調印式が開かれ、喜屋武社長は「電気と設備の相乗効果が望める。総合設備業として沖縄を代表するサブコンを目指したい」と狙いを語った。
新興設備の上江洲健専務は数年前から後継者を探していたが、担い手が見つかっていなかったという。上江洲専務は「自然消滅する不安もあった。きゃん電研に事業を引き継ぐことができて良かった」と述べた。社名や従業員、資機材、取引先なども変わらず引き継がれる。
きゃん電研は4年前に管工事部を設置。事業多角化に取り組み、公共事業など受注実績を積み上げてきた。喜屋武社長は「新興設備の技術力、営業力の経験やノウハウを生かし、既存社員のスキルアップを図りたい。優秀な若手人材を確保するために採用活動にも注力していきたい」と語った。
(当間詩朗)