「島ぜんぶでおーきな祭 第16回沖縄国際映画祭」(同実行委員会主催)が20、21日、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとや北中城村のイオンモール沖縄ライカム、沖縄市のシアタードーナツなどで開かれた。映画上映やレッドカーペットなどの関連イベントに総勢5万5千人(主催者発表)が訪れた。最後となった映画祭を振り返る。
21日に那覇市の国際通りで行われたレッドカーペットでは、最高気温29度の炎天下の中、出演した俳優やお笑い芸人など関係者ら総勢756人が歩き、大勢の観客が詰めかけた。映画祭やレッドカーペットの終了を惜しむ声は、俳優らからも聞かれた。
トップバッターで歩いたのは、すっかり映画祭の顔となったガレッジセールだ。川田広樹は「最後なのでかみしめながら歩いていた。声援をいただくとうれしい」と笑顔。ゴリは「16年、沖縄でこれだけの祭りを続けてくれた吉本への感謝が大きい」と話した。
「ありがとうヒーハー!」。お笑い芸人のブラックマヨネーズ小杉竜一が、おなじみのギャグで会場をひときわ盛り上げた。沖縄国際映画祭好きが高じて、レッドカーペットを歩いていると明かす。初回を振り返り「青春の頃の思い出という空気があった。まだ映画祭の灯は消えていない」と熱い思いを語った。
男性ダンスボーカルグループ「ENJIN」で県出身のA.rikとSOLも初めてレッドカーペットを歩いた。SOLは「小学生の時から見ていたレッドカーペットを歩けて幸せ」と喜びを口にした。
映画「おしゃべりな写真館」に出演した賀来千香子は「温かく迎えてくれたことに感激している。沖縄のパワーでこの映画が皆さんに届く気がした」と声を弾ませた。映画「私が俺の人生!?」に出演した剛力彩芽は観客との触れ合いに「幸せだなと感じた。(終わることは)さみしいですね」と終幕を惜しんだ。
映画「かなさんどー」に出演した浅野忠信は、映画祭が終わることに「僕は最後だと思っていない。新たな国際映画祭の始まりだと思う」と語り、堀内敬子も「こんなにすてきなイベントをなくしちゃいけない」と存続を願った。
大トリは大崎洋実行委員長に桂文枝、西川きよし、宮川たま子の4人。「師匠と歩けて幸せ」と宮川。西川は「映画祭、いいゴールになった。頑張ってきてよかった」と満足げな表情で話した。
(田吹遥子)