24歳で失明した写真家が本を届ける旅へ 「心の目」で撮ったフォトエッセイ発売


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本をPRする大平啓朗さん=5月26日、沖縄市中央の「まぜ麺 マホロバ コザ」

 【沖縄】24歳で失明し全国を渡り歩く旅写心家おーちゃんこと大平啓朗さん(41)が出版した本を届ける旅を5日、沖縄から始めている。クラウドファンディングで400人以上の支援を受け5月20日に出版したフォトエッセイ「全盲ハッピーマン」を、支援者や全国の友人へ直接届ける。

「全盲ハッピーマン」は移り変わる空の風景、人物写真などを収めている。

 北海道出身の大平さんは大学生の時に生死をさまよう事故で失明した後、47都道府県を巡る一人旅を始めた。旅先で出会った人の家に宿泊しながら、心の目で写真を撮り続けてきた。

 失明した当時を「リセットした新たな自分にワクワクした」と振り返った大平さん。「四感を研ぎ澄ませ連写せず“一瞬入魂”でシャッターを切る」と紹介した。

 大平さんは7年間での出版を目標にしていた。想像していた夢を「本気で諦めずに歩き続けると、描いたところへいける」と実感し「本を読んでハッピーになってほしい」と思いを述べた。「全盲ハッピーマン」は全国の書店、またはアマゾンで購入可能。
(喜納高宏通信員)

 

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