「強権の政府に県民の怒り」と当確の共産・赤嶺氏 衆院選沖縄1区


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
当選を確実にし支持者らと万歳する赤嶺政賢氏(前列中央)=31日午後8時6分、那覇市泉崎の選挙事務所

 前職3氏による三つどもえの選挙戦となった沖縄1区を制し、赤嶺政賢さん(73)=共産=が8度目の当選を果たした。「政権交代」を前面に掲げ、コロナ対策の徹底や辺野古新基地建設中止、ジェンダー平等など幅広く訴えた。支持者らを前に「選挙前に『オール沖縄は弱くなった』と言われていたが、その言われ方に違和感があった。違うということを勝利という形で証明した」と感謝を示した。

【速報】沖縄1区、共産・赤嶺氏が当確

 那覇市泉崎の選対本部で開票速報を見守った。午後8時すぎ、当選確実が報じられると拍手に包まれた。選挙区での勝利は2014年、17年に続き3度目。「政府が強権を振るう態度への、県民の怒りの表れだ。全ての分野で自民党政治が行き詰まっているのを実感した。辺野古阻止のほか、あらゆる分野で頑張りたい」と力強く宣言した。

 辺野古新基地建設反対で保革を超えた枠組み『オール沖縄』をつくり上げた翁長雄志前知事が18年に亡くなって初めての衆院選。赤嶺さんは「絶対に負けられない」と重責を感じていた。翁長さんとは那覇市議会の当選同期。「沖縄のアイデンティティーは譲れない、という翁長さんの哲学を尊敬する」と話す。街頭では「まきてーないびらんどー」と呼び掛けた。

 今回、初めてジェンダー平等と気候変動危機の打開を訴えに入れ、若者や当事者らへの浸透にも手応えを感じた。演説会では、街頭で若者らが一緒にプラカードを掲げる姿も見られた。

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