迷いクジラ死ぬ 市役所近くの浅瀬 若いハナゴンドウの個体


社会
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川で見つかったハナゴンドウの死骸を見つめる人たち=24日午後3時46分、糸満市糸満(ジャン松元撮影)

 【糸満】「クジラのような生き物が迷い込んでいる」―。糸満署に24日午後0時半ごろ、糸満市糸満の双子橋付近で住民から通報があった。署は沖縄美ら海水族館を運営する沖縄美ら島財団へ連絡。現場に駆け付けた財団職員によると、個体はクジラの仲間のハナゴンドウで体長は約2・5メートル、子どもではないが若い個体だという。財団職員が住民らに聞き取りした結果、同1時40分ごろに死んだという。

【写真と動画】クジラぐったり…みつめる人々

 現場は糸満市役所近くの入り江の奥、海から約200メートルほど入った橋の下にある水路につながる浅瀬。何らかの原因で迷い込んだとみられる。財団職員の到着までの間、署員や市職員が尾びれをばたつかせるハナゴンドウの体が乾かないように布や水を掛け無事を願った。

 近所に住む新垣(しんがき)史子(ちかこ)さん(59)は、娘の舞さん(30)と午後1時ごろから見守った。史子さんは「キーキーとうめくような鳴き声を出していたが、しばらくして動かなくなった」と話した。舞さんは「軽石を飲み込んだのかな」と声を落とした。

 性別や体重、死因などは不明。財団はクレーンで引き上げ、研究施設に運んだ。25日以降に解剖するかを含め検討する。


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