沖縄コロナ1人からの感染1・97に 拡大に警鐘、新たに3人感染(12月8日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真

 沖縄県内の新型コロナウイルス感染動向を分析する県疫学・統計解析委員会は7日、1人の感染者から何人に感染が広がったかを示す実効再生産数が沖縄本島で1・97(12月5日までの1週間)となったと明らかにした。今週の新規感染者は21~42人を見込むが、実効再生産数が2程度を維持すれば「85人に増加する可能性もある」とした。今月末までに感染「第6波」となれば、年末年始の人の移動で「離島も含めて急速に(感染が)増加・拡大する恐れがある」と警鐘を鳴らした。

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 現状の感染動向に関し、特に中部地区で小児を中心に感染者が確認されたとした。感染場所となった家庭や学校までの感染経路は不透明なものが多く「捉えられていない市中での感染がある」との見方を示した。

 那覇市は最近4週間の感染者が2人にとどまるものの、周辺市町村では継続的に確認されている。これを踏まえ、那覇市でも「流行していないのではなく、検査で捉え切れていない可能性がある」と指摘。県内の検査数は行政による検査費用の補助もあり全国的に見て高い水準にあるが、さらなる検査スポット拡充などアクセス改善を求めた。

 年末年始の流行を抑える必要があるとして県民に対し、マスク着用などの基本的な感染対策の徹底や、発熱などの症状がある時は仕事や学校を休み、外出を自粛するよう呼び掛けた。

 一方で県は同日、50~80代の3人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。前週の火曜日と同じ人数だった。

 地域別では北部、中部保健所管内と宜野湾市で各1人。米軍関係では、キャンプ・シュワブで1人の感染が報告された。

 新たな変異株「オミクロン株」は7日までに県内で確認されていない。(知念征尚)


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