沖縄コロナ、まん延防止へ移行も視野 玉城知事が年末年始の対策呼び掛け 新たに5人感染(12月28日朝)


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県民へ感染拡大防止への協力を呼び掛ける玉城デニー知事=27日、那覇市の県庁(代表撮影)

玉城デニー知事は27日の記者会見で、新型コロナウイルスの沖縄本島北部での感染拡大や、米軍基地関係者を中心にオミクロン株が広がっていることについて「流行の立ち上がり期にある」と強調し、年末年始の感染防止対策の徹底を改めて県民に求めた。同日の県内の新規感染者数は50~60代の5人。知事は感染拡大が続く場合には「まん延防止(等重点措置)をかける判断に立ち入らなければならなくなる」との危機感も示した。

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 玉城知事は、市中感染が確認されている県外から新たにオミクロン株が持ち込まれる可能性もあるとして、年末年始の帰省時は事前のPCR検査を受けるよう呼び掛けた。救急病院に患者が集中しないよう適正飲酒や健康管理を心掛け、発熱の症状がある場合は県のコールセンターや、小児救急電話相談(♯8000)を利用することへの協力も求めた。

 これまでに県内で確認されているオミクロン株の感染者は計10人。これとは別にオミクロン株の可能性のある患者が新たに4人確認され、感染疑いは計8人となった。4人のうち2人はキャンプ・ハンセンと嘉手納基地の基地従業員。もう1人はオミクロン株に感染したハンセンの基地従業員の家族で、残りの1人もオミクロン疑いのある基地関係者の家族だった。

 27日の新規感染者5人の地域別は北部保健所管内、名護市、沖縄市、宜野湾市、浦添市の各1人。5人のうち、集団感染が発生している北部保健所管内の高齢者施設の職員が2人がおり、この施設に関連する感染者は計32人(利用者22人、職員10人)となった。

 米軍関係は新たに11人の陽性者が確認された。内訳は嘉手納基地6人、キャンプ・ハンセン5人。ハンセン関連の集団感染は計260人となっている。(池田哲平、當山幸都)

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