玉城デニー知事は5日、新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、「まん延防止等重点措置」の適用を6日に政府へ要請する考えを記者団に明らかにした。県の意向を受け、政府は沖縄の重点措置の適用を7日に決定する方向で調整に入った。県は5日開催した県経済団体会議で、本島全域と宮古島市を対象に飲食店への営業時間の短縮要請、県境をまたぐ移動の自粛などを要請する対応方針の強化案を示した。
県は6日に対策本部会議を開き、重点措置への移行要請について正式に決定する。
5日時点で、県の強化案は重点措置の期間を9~31日までと想定している。対象地域の飲食店で、県の感染対策の要件を満たした認証店は午後9時までの営業とし、酒類提供も可能とする方向。
非認証店舗は午後8時までの営業で、酒類提供は自粛を求める。八重山地域と本島周辺離島の重点措置の適用は自治体と相談して対応を決める。
玉城知事は同日、山際大志郎経済再生担当相と電話で協議した。知事によると、山際氏は政府の新型コロナ分科会を6日にも開く方向だと説明し、早急に対応を検討する考えを示した。
松野博一官房長官は5日の会見で重点措置の沖縄への適用について「要請があった場合には速やかに検討する」と述べた。
岸田文雄首相は県の要請を受け、6日に関係閣僚と対応を協議する方向。専門家らへの諮問と国会報告を経て、7日に政府対策本部会合で重点措置適用を決める流れが見込まれる。
玉城知事は同日の新規感染者数が昨年8月ぶりに600人を超えたことを受け、「非常に驚異的な数でがくぜんとした。来るべきものが来たとの気持ちで立ち向かわないといけない」と述べた。
(梅田正覚)
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