1952年に発効したサンフランシスコ講和条約によって沖縄や奄美群島、小笠原諸島が日本から切り離されてから28日で70年となった。国頭村と鹿児島県与論町は同日、北緯27度線付近で、沖縄返還を求めた海上集会を再現した。復帰50年の歩みを振り返り、世界の恒久平和を願った。
北緯27度線は、奄美が53年に本土復帰して後、沖縄と鹿児島を分断する「国境」だった。かつて沖縄側と鹿児島側から出た船が海上で向き合い、沖縄の返還を訴える集会が開かれていた。
午前11時30分、国頭、与論の両町村から出発した136人を乗せた計21隻の船が北緯27度線周辺に集結。「二度と悲惨な歴史を繰り返すことなく全世界の恒久平和の実現に向けて努力する」などとする友好平和宣言を読み上げ、「沖縄を返せ」を合唱した。
28日は海上集会のほか、国頭村実行委主催の祖国復帰50周年記念式典や記念行進、かがり火点灯などが展開される。
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