「琉球民族は先住民族ではない」政府発言に抗議 具志堅、松島氏が声明


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国連本部ビル=スイス・ジュネーブ(資料写真)

 スイス・ジュネーブで開催された国連の先住民族の権利に関する専門家機構(EMRIP)会議に参加した遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表とニライ・カナイぬ会の松島泰勝共同代表は、同会議で日本政府代表が琉球民族を先住民族ではないと発言したことについて7日付で抗議声明を発表した。

 声明は「1879年までに琉球王国を侵略し、併合した日本政府が認知しなくても、先住民族は存在する。日本政府は、琉球民族が先住民族であるかどうかを決める権限を持っていない」と指摘。政府発言は先住民族の権利に関する国連宣言やEMRIPの目的を侮辱しているとし、「国連人権理事会の理事国の一つとしての資質に欠ける」と糾弾した。

 EMRIPの会議では具志堅氏や松島氏らが登壇し、日米安保条約により琉球の自己決定権が侵害されているなどと訴えていた。
 (稲福政俊)


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