「感染拡大の傾向しばらく続く」沖縄コロナ6180人最多 派生型「BA.5」8割に(8月4日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は3日、10歳未満から90歳以上の6180人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の感染者数としては過去最多で、6千人を超えるのは初めて。療養中の人は4万1417人で、これも過去最多。また、新型コロナに感染した80~90代の4人が先月中旬~下旬に死亡したと発表した。県は「感染拡大の傾向はしばらく続く」と見通す。

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 感染力の強いオミクロン株の派生型「BA.5」の推定割合は82.5%で置き換わりが進んでいる。前週は67.4%だった。県の宮里義久感染症対策統括監は県民に対し、「感染の可能性が高いことを認識し、感染対策とワクチン接種の徹底をお願いしたい」と呼び掛けた。

 死亡した4人は那覇市在住で、このうち3人は自宅で感染が判明した。うち2人は基礎疾患があり、入院したがその後、死亡した。1人は別の病気で療養中だった。残る1人は別の病気で入院中で、院内感染とみられる。

 県が支援に入っている社会福祉施設は248で、施設数としては過去最多となった。県が2日に発表した支援施設(241カ所)から7件増えた。療養者は計1801人で、高齢者施設が1607人(酸素投与74人)、障がい者施設が194人(同8人)。

 病床使用率は県全体が88.2%で、圏域別では本島98.0%、宮古25.8%、八重山53.3%となっている。入院中の人は674人で重症が23人、中等症が345人。

 県は今週中に対策本部会議を開く。都道府県が自主判断で発信できる「BA.5対策強化宣言」も含めて検討する予定だという。米軍関係の感染は52人だった。
 (中村万里子)

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