沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部会議が29日開かれ、オミクロン株の派生型BA・5の対策強化地域指定に伴う「県対処方針」の期間を9月16日まで延長すると決定した。感染拡大の勢いは弱まっているものの、医療提供体制のひっ迫が続いており、高齢者施設などへの感染防止対策、アルコール提供を伴うイベントの開催時期の延期を求めるなど、取り組みを継続する。
▼BA・5対策強化地域指定で新対処方針 高齢者施設の定期検査を拡充
感染者の発生届を入院リスクが高い高齢者らに限定する政府方針に関しては、県としての結論は出さず、検討を継続する。
会議後に記者会見した玉城デニー知事は、一般医療を含めた救急医療が制限されている現状などを踏まえ「基本的な感染対策の徹底、ワクチン接種を最新の状態にするなど、実践できる対策を続けてほしい」と県民に呼び掛けた。
27~28日にかけて、県内で大規模なイベントが開催されたことについては「どのような場面であってもマスクの着用を呼び掛けるなど、イベント主催者には感染対策の徹底を呼び掛けていくべきだと確認した」との見解を示した。
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