玉城氏リード 佐喜真氏追う  下地氏支持広がり欠く 沖縄県知事選 琉球新報・共同通信電話調査


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 11日投開票の第14回県知事選挙を前に、琉球新報社と共同通信社は3、4の両日、県内有権者を対象にした電話調査を実施した。調査結果に、本紙取材や8月27、28の両日実施した調査の結果を加味すると、無所属現職の玉城デニー氏(62)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=がリードし、無所属新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦=が追う展開が続いている。無所属新人で前衆院議員の下地幹郎氏(61)は支持に広がりを欠く。ただ、回答者の1割弱が投票先をまだ決めておらず、選挙終盤にかけて浮動票の獲得が情勢を左右しそうだ。

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 今知事選に「大いに関心がある」「ある程度関心がある」とした回答者は96・9%に上り、関心の高さがうかがえた。

 投票先の選定について、「決めていて期日前投票を済ませた」との回答は2割弱だったのに対し、「決めていてまだ投票していない」との回答は7割に上った。

 知事選投開票日の11日は、統一地方選の集中日と重なり、5日以降に首長選や市町村議会議員選挙の期日前投票が始まる。各陣営ともに、地方選と連携した票の取り込みを加速させる見通しだ。終盤にかけて情勢が大きく動く可能性もある。

 最も重視している政策や課題について聞いたところ「経済・観光・雇用」が37・3%で最も多く、「普天間飛行場の移設・米軍基地問題」が29・3%、「教育・子育て」が13・6%と続いた。

 衆院選挙区別でみると、いずれの地区でも玉城氏がリードしているものの、沖縄1区(那覇、周辺離島)で佐喜真氏が激しく追い上げ、下地氏も一定の支持を得ている。2区(本島中部)は玉城氏が堅調に選挙戦を進めている。

 政党支持別では佐喜真氏は自民、公明の7割を固めた。玉城氏は共産、立民、社民、社大、れいわ支持層の約8割を固めた。下地氏は維新支持層からまとまった支持を得ているほか、参政党支持層の一部、自民支持層の一部に切り込んでいる。

 ▽調査の方法=電話調査に県内の有権者と答えた人を対象に実施。コンピューターで電話をかける自動音声応答通話(オートコール)方式を採用し、固定電話789件、携帯電話347件、合計1136件の回答を得た。携帯電話は同意した人にショートメッセージサービス(SMS)を使い質問に答えてもらった。
 (’22知事選取材班)

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