【ちむどんどん第106話】模様に込められた意味 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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「いつの世までも―」の意味を表す絣柄のミンサー

 ちむどんどん第106話は、食いしん坊の暢子(黒島結菜)が、店の売り上げが赤字となったことで、食欲が落ちるほど落ち込んでいる様子が描かれます。店を手伝う妹・歌子(上白石萌歌)は、部屋で考え込む暢子にご飯の差し入れを持っていきます。暢子が以前働いていた店の先輩・二ツ橋(高嶋政伸)は「あなたは幸せになるために生きているんです」と、店を続けることが目的にならないよう諭すのでした。

 さて、お客を呼び込む暢子や歌子が着けていた前掛けは、とてもかわいらしい模様をしていましたね。あの模様は八重山の木綿を用いた織物「ミンサー」などによく用いられる絣柄です。四つの四角をつなげた柄と、五つの四角をつなげた柄が交互に並ぶ絣模様には「いつ(五)つの世(四)までも、末永く」という意味が込められています。ミンサーは女性が男性に思いを伝える際の贈り物としても織られました。

 八重山で棉(めん)の栽培が始まったのは17世紀中頃とされています。税の一種として琉球王国に納めるために、ミンサーをはじめとする八重山の木綿の織物技術は発展していきました。


>>【まとめ】ちむどんどんキーワード集

▼ちむどんどんってどんな意味?

▼復帰前の沖縄、映画館と遊園地はなかった?

▼意味深な民俗学者の一言「19年の空襲で…」って?

▼「とうしんどーい!」って何? 沖縄県民には結婚式や旧盆でおなじみの曲

▼「まーさん」と言えば…ピンクと黄色のあのマーク?

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