インターネット通販大手のアマゾンが提供する「みんなで応援」プログラムを使って、赤ちゃん用の粉ミルクを寄贈する取り組みが始まっている。ミルクを受け取るのは、沖縄県内全域で経済的な事情でミルクを買えない世帯の支援を行う「共育ステーションつむぎ」(那覇市小禄)。つむぎが寄贈を受け取ると、ボランティアが0~1歳半までの赤ちゃんがおり、経済的に困っている家庭へ無償でミルクを届ける。
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同プログラムを活用した寄贈は県内の子ども食堂なども行っているが、つむぎによると、赤ちゃん用のミルクに特化した取り組みは全国でも初めてとみられるという。 方法は(1)アマゾンの「みんなで応援」プログラムのサイトから支援団体先につむぎを選ぶ(2)つむぎの「ほしい物リスト」からミルクなど贈りたい商品を選んでカートに入れる(3)「受取場所」につむぎを選択する(4)商品を購入する。購入すると自動的にミルクがつむぎへと贈られる仕組みで、電子決済にするとオンライン上で寄贈が終わる。
つむぎの活動の始まりは2018年。20年3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大で経済的に困窮する家庭が増えた。ミルクの配布数は20年度は567缶、21年度は1451缶へと激増した。活動を知り、生活費とは別に通院時の交通費や手術費などがかかる病児の保護者や、県外からも支援の要請が来ているという。
ミルクは1缶2千円前後。つむぎによると3~9カ月ごろの赤ちゃんの場合は1カ月に約6缶必要になる。飼料価格の高騰などで値上がりも続いている。代表の髙良久美子さん(60)は「ミルクは赤ちゃんにとって絶対に必要な物。これをきっかけにミルクを必要としている世帯がある現状を知り、この課題を解決するにはどうしたらいいのか考えてほしい」と訴えた。
問い合わせはつむぎ事務局電話090(9782)6249。またはフェイスブック@station.tumugiかLINE公式アカウント@838chaqcまで。
(嶋岡すみれ)
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