【動画あり】不発弾から白煙 1人搬送 嘉手納工事中 沖縄戦で米軍使用か


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不発弾から白煙が上がる工事現場=13日午前9時半ごろ、嘉手納町の嘉手納漁港近く(読者提供)

 【嘉手納】沖縄県嘉手納町水釜の嘉手納漁港近くで13日午前、水道管工事現場の地中にあった不発弾から白煙が上がり、作業をしていた女性1人が呼吸困難などの体調不良を訴えて本島中部の病院に搬送された。県警やニライ消防によると命に別条はない。消防によると、不発弾は煙幕を張るために使われる「黄リン弾」で、ショベルカーを使った掘削中に白煙が上がった。地中での接触で破裂したとみられる。

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 陸上自衛隊第15旅団によると、不発弾は米国製の81ミリ迫撃砲弾で、形状から沖縄戦時に使われたものと考えられる。

 嘉手納町によると、事故現場では道路の修復や水道管の交換作業が行われていた。白煙が広がったことから現場は一時騒然とし、県警は安全確保のために一時周辺を交通規制した。午前11時半に陸自が不発弾を回収し、午後1時5分に交通規制は解除された。

 事故を受けて同町は13日午後、當山宏町長らが緊急の対策会議を開いた。町は県が定めた磁気探査実施要領を参考に、現場が戦後に埋め立てられた地域だったことに加え、道路や水道が既に整備されていたことを考慮し、不発弾は埋没していないと判断し、磁気探査は実施していなかった。

 (島袋良太まとめ)


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