【渡嘉敷】慶良間諸島の海域に毎年、冬になるとザトウクジラがやって来る。クジラたちの移動やジャンプなどの生態について学ぼうと「クジラのお話し会」(主催・環境省慶良間自然保護官事務所)が4日、渡嘉敷村の阿波連小学校体育館で開かれ、村内の児童、生徒、地域住民ら50人余が参加した。子クジラ大のビニール風船、クジラの歯、ヒゲなどが披露され、子どもたちはザトウクジラの実物大の大きさに「すごい! すごい!」と歓声を上げていた。
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講師は座間味村の自然ガイド「カラフルウェーブ」代表の大坪弘和さんが務めた。愛知県出身の大坪さんは元座間味ホエールウォッチング協会事務局長で、自称「クジラ博士」と呼ばれる。「1993年に座間味村に遊びに来た時に初めて見たザトウクジラに感動し、翌年から同村に移住した」などと自己紹介し、画像や動画を使用して説明した。
大坪さんは、ザトウクジラは、夏にはアリューシャン列島周辺の北の海で、豊富なエサを食べて過ごした後、繁殖活動のために、温暖で危険度が低い沖縄海域に戻って来ることや、尾びれ打ちやジャンプなど、体重約30トン、体長約15メートルの巨大な海の哺乳類であることなどを伝えた。クジラと魚の違い、慶良間で見られるザトウクジラの名前の由来、特徴、種類、個体識別、オス、メスの違いなどを説いた。
大坪さんは、クジラは大きく分けて2種類あり、「ヒゲクジラ」は鼻が二つで小魚やプランクトンを食べ、「ハクジラ」は鼻が一つで魚やイカを食べるなどと、クジラの謎を詳しく説明した。
また、子クジラ大のビニール風船、クジラの歯、ヒゲなど持参して披露した。子どもたちはザトウクジラの実物大の大きさに「すごい! すごい!」と歓声を上げていた。
阿波連小の児童は「クジラの種類が90種類もあり、クジラとイルカの違いなど知らないことがいっぱい分かって良かった」、渡嘉敷小の児童は「クジラの詳しいことを学んだので友達に教えたい」とそれぞれ感想を話した。 (米田英明通信員)
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