沖縄県内の教員不足135人 公立学校、1月時点 昨年10月より39人増


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
イメージ

 沖縄県内の公立学校で教職員が不足している問題で、1月時点で計135人の教職員未配置があることが22日、分かった。同日の県議会代表質問で、半嶺満教育長が玉城ノブ子氏(共産)の質問に答えた。未配置の内訳は、小学校53人、中学校42人、高校24人、特別支援学校15人、中学校養護教諭が1人だった。昨年10月時点の計96人から39人増えた。半嶺教育長は「全庁体制で臨時的任用職員(臨任)の確保に取り組んでいる」と述べた。

▼連載「先生の心が折れたとき 教員不足問題」

 県教育委員会によると、1月時点の教職員未配置135人のうち、学級担任の数は「集計中」で不明。不足数が増えた原因については「産休や育休など、新たに休む人が出たため」と答えた。

 県教委は次年度、教員を十分に確保できなかった場合に、一部で県独自の少人数学級制を見直し、1学級当たりの児童生徒数を国基準の40人などに戻す可能性があることを認めている。不足している教員の確保について県教委は「(臨任の)掘り起こしをしている」と説明、国基準に戻す可能性については「正式決定していない」と答えた。

 県議会で玉城デニー知事は、教員定数を増やすことについて「教職員の働き方改革のためには定数是正はぜひ(必要)であるという認識が広がっている。沖縄も全国知事会などを通してしっかり配置して進めていけるよう提言していきたい」と答えた。

(嘉数陽)

【関連記事】

▼教員不足で「40人学級」の可能性も 沖縄の公立小中、担任の未配置防止

▼担任不在で児童生徒を他学級に振り分け、沖縄県内で21件 県教委が調査

▼沖縄の教員、精神疾患での休職が199人 過去10年で最多

▼教職員のメンタルヘルス対策へ「働き方改革推進課」新設 沖縄県教委

▼「自分の相談できるわけない」心療科通院を隠して出勤…30代教員の実情