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多良間村長、避難シェルター設置を計画 内閣府に予算化を打診、松野官房長官とも意見交換


多良間村長、避難シェルター設置を計画 内閣府に予算化を打診、松野官房長官とも意見交換 多良間島
この記事を書いた人 琉球新報社

 【東京】政府が「台湾有事」を想定した国民保護計画の一環として整備を進める方針を示している避難施設(シェルター)について、多良間村が多良間島での整備計画を政府に示したことが13日、分かった。12日に伊良皆光夫村長が内閣府側に計画を示し、離島振興事業の枠内での予算化ができないか打診したという。シェルター設置に関して同村が政府に打診するのは初めて。同村の伊良皆村長が明らかにした。

 伊良皆村長は12日、松野博一官房長官とも面会し、有事での避難計画などについて意見交換したという。「シェルターに関する要請は行っていない」と述べた。

 シェルターを巡っては、政府が要請のあった自治体から優先的に整備を進める方針を示しており、先島諸島ではこれまでに宮古島市、石垣市、与那国町、竹富町が政府に設置を求めていた。

 伊良皆村長によると、島内にある二つの高齢者施設を統合して新設予定の複合施設の地下にシェルターを設置する計画で、屋上には津波避難施設の併設を想定する。

 伊良皆村長は「正式な要請ではない」とし「統合施設に津波避難施設やシェルターを造り村民の安全を確保したい。実現に向けて、国には前向きな協力を望んでいる」と話した。
 (安里洋輔、友寄開)