「沖縄で上映できうれしい」 眞栄田郷敦さん、思い語る 「彼方の閃光」舞台あいさつ


「沖縄で上映できうれしい」 眞栄田郷敦さん、思い語る 「彼方の閃光」舞台あいさつ 映画に込めた思いを語った俳優の眞栄田郷敦さん
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 長崎と沖縄が主な舞台の映画「彼方の閃光」の舞台あいさつが27日、那覇市のシネマQであり主演の眞栄田郷敦さんと半野喜弘監督が登壇した。眞栄田さんは「その時に持てる力を全て注いだ大好きな作品。沖縄で上映できることがうれしい」と語った。

 「彼方の閃光」は、視覚障がいで色彩を感じられない主人公の光が、東松照明の写真と共に長崎と沖縄を旅し、戦争や平和を考える物語。県出身の俳優尚玄さんや、ラッパーAwich(エーウィッチ)さんも出演する。

舞台あいさつで映画に込めた思いを語った俳優の眞栄田郷敦さん(左)と半野喜弘監督=27日、那覇市のシネマQ
舞台あいさつで映画に込めた思いを語った俳優の眞栄田郷敦さん(左)と半野喜弘監督=27日、那覇市のシネマQ

 どの撮影地がよかったかとの会場からの質問に、眞栄田さんは糸満市摩文仁を挙げ「美しい場所。ここで戦争があったことを考えさせられた」と語った。半野監督は「佐喜眞美術館の屋上は平和への祈りの場所だと思った。ダイナミックな雲が偶然流れて素晴らしい撮影になった」と振り返った。
 今回本格的な映画出演は初となったAwichについても話題に上った。半野監督は「涙を流すと脚本上になかった場面で、光の言葉を聞いて彼女が自然に涙を流した。映画としては宝物の部分。彼女の強さや優しさがあの役にぴったりだと思った」と話した。
 会場から好きな沖縄料理を聞かれた眞栄田さんは「アグー豚の冷しゃぶサラダ」と即答。「昨日から6人前は食べています」と笑顔を見せた。
 半野監督は「日常の色彩と平和が当たり前にあることの大切さともろさを表現したかった。映画を見て再発見してほしい」と呼びかけた。「彼方の閃光」の上映期間と上映館は、スターシアターズのホームページで確認できる。

 (田吹遥子)