津波から避難 「車」と「徒歩」時間かかったのは? 石垣市が住民アンケートを公表 沖縄 


津波から避難   「車」と「徒歩」時間かかったのは? 石垣市が住民アンケートを公表 沖縄  高台へ避難する車の列=3日、石垣市
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 【石垣】3日の台湾地震で津波警報が発表されたことを受け、石垣市は23日、避難の状況に関する住民アンケートの結果を公表した。回答数は1349件で、「避難した」は74%(1001件)、「避難しなかった」は26%(352件)だった。「避難した」のうち「車で避難した」は57%(574件)だった。車以外の避難方法の周知や渋滞緩和対策が課題として浮き彫りになった。市は市の人口5万人に照らして、1万3000人が避難しなかったことにも注目し、「津波避難の啓発活動の強化が必要だ」としている。

 市の公式ラインを利用して、アンケートを5~14日に実施した。

 今回の津波警報発表の際、市内各所で渋滞が発生した。避難の方法のうち、車の57%に対し、「徒歩」は34%(337件)だった。一方、それぞれの避難方法で要した時間を尋ねると、「15分以上要した」との割合は、車が42%に対し徒歩は13%だった。また、徒歩の76%が10分以内に避難所に到着していた。市は「車で避難するリスクが表れている」とみている。

 避難先では、最も多かったのは「近場の高台」が34%(345件)で、最少は「一時避難ビル」の6%(63件)だった。市は「一時避難ビルや垂直避難の重要性を周知していく必要がある」とした。

 回答者の年代は10~80代で、40代が29%(386件)と最多。女性は69%(930件)が、男性は女性の半分以下の31%(419件)だった。

 アンケート結果を受け、中山義隆市長は渋滞緩和について「歩行が困難な人以外は徒歩での避難を」と呼びかけた。市は結果の詳細を市ホームページでも公表する。

(照屋大哲)