辺野古・クレーン船の作業でサンゴ損傷 防衛省が認める くい打ち「試験」に着手 沖縄


辺野古・クレーン船の作業でサンゴ損傷 防衛省が認める くい打ち「試験」に着手 沖縄 くいを海中に下ろすクレーン船=4日午前10時22分、名護市の大浦湾(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、防衛省が大浦湾のサンゴを破損させた可能性がある件で、損傷は湾北側のA護岸建設予定地で防衛省が行うくい打ち試験の作業に関連していることが8日、防衛省への取材で分かった。

 防衛省が沖縄県に許可を得て移植しようとしていた大型サンゴだった。同省は4日に損傷を確認し作業を中断していたが、8日に再開し、くい打ち試験自体にも着手した。

 防衛省によると、4日に大型サンゴを移植しようとした際に損傷が見つかった。1日にくい打ち試験作業のために大浦湾へ入ったクレーン船とアンカーをつなぐチェーンがサンゴに当たっていた。アンカー設置位置を誤っていたことが要因とみられる。県には4日報告した。

 防衛省の担当者は琉球新報の取材に「専門家に確認したところ、サンゴ類への影響は大きくなく、移植を進めて問題ないという指摘を受けた」と述べた。今後、準備が整い次第、大型サンゴの移植も進める。工事の受託業者にアンカーとサンゴの位置をよく確かめることや十分な距離を確保することなどを周知した。

 防衛省は8日午前、大浦湾北側のA護岸整備予定地で、くい打ち試験に向けた作業を再開した。