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上川外相、2プラス2で再発防止策求める 林官房長官はフォーラム創設に「全面的に協力」 米兵性的暴行続発で


上川外相、2プラス2で再発防止策求める 林官房長官はフォーラム創設に「全面的に協力」 米兵性的暴行続発で 記者会見で米兵暴行事件について述べる上川陽子外相=6月28日、外務省
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【東京】相次いで発覚した米兵性的暴行事件を受け、上川陽子外相は23日の記者会見で、28日に国内で開催される日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)でも、再発防止策の着実な実施を働きかける考えを示した。

 在日米軍司令部が県や地域住民を含めた意見交換を行う「フォーラム」創設を表明したことについて、林芳正官房長官は23日の記者会見で「地元との建設的な議論が行われるように、政府としても全面的に協力していく」と述べた。林氏は、米軍人や軍属による事件、事故の防止を含めた「日米の共通の目標」の実現を目指すと説明した。「フォーラム」の具体的なメンバーや議題などは現時点で決まっていない。創設については「米側の真剣な姿勢の表れだ」と評価した。

 23日には参院外交防衛委員会の理事懇談会も開かれ、相次ぐ米兵性的暴行事件についても議題となった。30日に閉会中審査を開くことを決めた。理事懇の後、取材に応じた立憲民主党の小西洋之氏によると、1997年に合意した通報手続きに反して米側が日本側に通報していないとの指摘に対し、外務省や防衛省は米側に抗議しない意向を示した。小西氏は「これだと再発防止ができない」と語った。

 外務省は本紙の取材に「日米当局間で速やかに情報を共有して対応を取るという趣旨、目的は達成されていた」と述べた。(嘉数陽、明真南斗)