日本塗装工業会県支部(比嘉章博支部長)は10日、那覇市若狭の小桜の塔を無償で塗装した。8社26人の職人が参加し、1944年に米潜水艦の攻撃で沈められた「対馬丸」犠牲者の名前が刻まれた碑や、階段などに丁寧にペンキを塗った。
県支部は社会貢献の一環で年に1度塗装活動をする。これまで普天間第二小学校の正門にある虹色のアーチや、さつき小学校の遊具などの塗装を手がけた。
対馬丸記念会の大城喜代美事務局長によると、塔の多くの箇所で、塗装が剥がれ、こけや汚れで黒ずんでいた。7月中頃、対馬丸記念会が県支部に塗装業者の紹介を依頼したところ、翌日に無償塗装の返事があったという。
県支部の多良間勝志副支部長は「きれいになってよかった。亡くなった方々のよい供養にもなったらいい」と話した。
(狩俣悠喜)