沖縄県警は15日、那覇市有地となっている市上下水道局の関連用地を巡り、現金計5千万円を受け取り同地の所有権を主張する人らに有利になるよう計らったとしたとして、収賄容疑で那覇市議会前議長の久高友弘容疑者(75)を逮捕した。県警は同日にも、特別捜査本部を立ち上げ全容解明を急ぐ構えで、久高容疑者と共謀したとして、水道局関連用地の所有権を主張する90代女性の後見人の女(71)も同疑いで逮捕し、贈賄側の男ら2人を逮捕する方針。
15日午前7時前、久高容疑者の自宅マンションに捜査車両が到着すると、待ち構えていたメディアのシャッター音が静かな住宅街に響いた。捜査員複数人が降り立ち、足早にマンションの階段を駆け上がった。約1時間後、ブルーシートに覆われて久高容疑者は任意同行された。議長室での現金5千万円の授受から約8カ月、事態は前議長の汚職事件へと発展する様相となった。