辺野古新基地建設の軟弱地盤の埋め立てに本島南部の土砂を使う計画に反対し、10日から那覇市の県民広場でハンガーストライキを続けてきた沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん(69)は12日、3日間のハンストを終えた。計画の撤回に向け、今後も防衛省などと交渉を続けるという。
今回のハンストでは趣旨に賛同する人が増え続け、11日の夜は大勢の人がテントに詰めかけた。具志堅さんはハンストを終え、「諦めないこと。いじめられる側があらがい続けているうちは敗北ではない。若い人たちにこの姿を見せることも大事だ」と前を向いた。
ハンストには県外の学生らも参加した。和光大1年の朝倉侑輝さん(21)=愛知県=は4年前の高校2年の修学旅行で辺野古を訪れ、座り込む人々を前に「なぜそこまでするのか」と驚き理解できなかったという。
消化できない気持ちに向き合うため、大学を休学し12月に辺野古を再び訪れた。「沖縄戦は過去ではなく今も基地という形で続いている」と実感し、「無自覚に加害側になっていることが分かれば、本土の人も(当事者と)実感できると思う」と手応えを話す。
4月に大学に復学する。若者の間に基地や政治問題に発言しづらい閉鎖的な空気や目を向けられない状況があるとしつつ、「大学にいるメリットを生かし、若者が関心を持ってもらう活動をいろいろ進めていけたら」と語った。
(中村万里子)