【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設工事で、土砂運搬を担うダンプ運転手ら12人で結成した労働組合「うまんちゅユニオン司支部」は10日午後、所属する名護市の運輸会社と賃金引き上げなどで合意した。組合は同日、終日にわたりストライキした。午前9時から、同市安和の運輸会社近くで集会を開き、労働条件改善を訴えた。
国の工事で、ダンプ運転手の設計労務単価は1日当たり2万6400円と積算される。一方で同組合によると、この運輸会社の労働条件は時給1200円(8時間勤務の場合、1日当たり9600円)で計算されている。
集会では組合員らが「生活できる賃金に上げろ」「ダンプの皆は連帯して頑張ろう」とシュプレヒコールを上げた。司支部の長野和幸支部長は「今回のストライキは県民全ての労働者に値することだ。絶対に引き下がる気はない」と訴えた。 集会後に開かれた交渉で時給100円の賃上げのほか、会社都合で短時間勤務となった場合の休業手当(補償)や、超過勤務の割り増し手当の支払いなどを合意した。ただ、設計労務単価を満たしていないとして、組合は今後も同水準の支給を求めるという。
(池田哲平、新垣若菜)