若者に広がる大麻、摘発4人に3人が20代以下 「痩せる」「集中力上がる」などSNSで誤情報 沖縄


若者に広がる大麻、摘発4人に3人が20代以下 「痩せる」「集中力上がる」などSNSで誤情報 沖縄 イメージ
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 浦添署は8日、本島中部の男子高校生(15)を大麻取締法違反容疑で逮捕していたと発表した。県警によると、今年6月末までに同法違反で県警に摘発された80人(暫定値)のうち、10代の摘発者数は15人(前年同期比1人増)で20代の45人(同11人増)に続く。摘発者の4人に3人が20代以下と、若年層の手の届くところで大麻が流通している現状が浮かび上がる。

 県警によると、大麻の使用で「痩せる」「集中力が上がる」「危険はない」などの誤った情報が交流サイト(SNS)上で広がり、興味本位で手を出すケースが見受けられるという。

 県警はこれまでも供給元の取り締まりに力を入れてきた。一方でSNSで知り合った人物などから簡単に違法薬物を購入できる状況があり、大麻を意味する「野菜」や対面で取引することを意味する「手押し」などの隠語を用いて、違法薬物の取引をしているとみられるアカウントが散見される。秘匿性の高い通信アプリでの取引を誘引するものまである。

 昨年、県内の中学生が大麻を所持していたとして逮捕されるなど、若者の薬物汚染は深刻化する。夏の長期休暇を前に開かれた4日の県教育庁・警察本部連絡協議会では、大麻所持やSNSを介した事案に対処するため、両者が連携する重要性についても確認した。

 県警は取り締まり強化を図るとともに、県教育庁と連携した薬物乱用防止教室を開催するなどの対策を進める方針だ。