浪花の水面、響く沖縄民謡 大阪天神祭に「はいさい沖縄奉拝船」


浪花の水面、響く沖縄民謡 大阪天神祭に「はいさい沖縄奉拝船」 「はいさい沖縄奉拝船」より打ち上げ花火を楽しむ乗船客=25日、大阪市内
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 【大阪】大阪天満宮(大阪市北区)の天神祭は25日、祭りのクライマックスの本宮(ほんみや)を迎えた。大阪市の中心部を流れる大川に奉納花火が打ち上げられ、約100隻の船が川を行き交う船渡御(ふなとぎょ)と呼ばれる神事が行われた。沖縄民謡を響かせる船も繰り出して、約200人が乗船した。

 大阪にいる沖縄好きな人たちが「沖縄と関西の懸け橋に」と実行委員会を組織。船渡御最大船の、長さ24メートル、幅8メートルの「はいさい沖縄奉拝船」を仕立てた。2019年に始まり、コロナ禍での中断をはさんで昨年に続いて3度目。

 実行委員会の小野信行代表から主催あいさつがあり、沖縄ファンクラブ関西の板倉茂樹会長が乾杯の音頭を取った。船上では沖縄から招かれた成底ゆう子さん、ミヤギマモルさん、ジョニー宜野湾さん、琉球伝統歌舞集団「琉神」が、歌やエイサーを披露。乗客は夜風に吹かれながらオリオンビールを飲み、臨場感あふれるステージを楽しんだ。

 夜空に花火が上がると一層盛り上がり、他の船とすれ違う際は「打ちま~しょ」で始まる独特の手拍子「大阪締め」が何度も景気よく交わされた。

(新城悠子通信員)